【田中新聞】一病息災|Bonne Santé
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【田中新聞】一病息災

2/5/2021
田中 克彦

本当に無病息災?

良く時代劇を見ていると「息災であったか?」と言う会話を聞きます。これは「元気であったか?」と言う意味ですね。無病息災とは一切の持病も持たず、健康な状態のことを指します。

しかし、実際には一定年齢以上になると、ある日突然、症状が悪化して寝込んでしまう、倒れてしまうという事例を聞くことがあります。これは心身ともに健康な状態を継続していたというよりも、全く何の警戒、メンテナンスを行わずに自らの身体を放置していた結果です。

私の知人でこれでいいとして、長い間、何らの健康診断も受けずに健康で暮らしている方がいます。彼は「そしてある日突然、ぽっくり死ぬ」のを目標としています。ですが、医師の話では、“ピンピンコロリ”は本当に健康な状態で、老衰死のような形で最期を迎えることは難しく、8~10人に一人しかいないそうです。

持病があれば身体を労わる

健診結果、あるいは何らかの症状、持病があれば、食事や運動に気を使い、日頃から身体を労わることになります。例えば、私のような高血圧症であれば、服薬以外に、塩分摂取量を意識し、適度な運動量を確保するといったような健康管理を行います。これが私の考える“一病息災”です。また高血糖症であれば、糖分摂取量、カロリー消費量を日常気にしながら暮らすということです。

もちろん、“多病息災”であってはならず、また複数の持病があれば、「息災」とは言えません。つまり、一つでも悪い個所があれば、日頃の体調を管理し、特に血圧、体温、体重などを記録することにより、極力、健康状態を続ける努力をすることが、良い結果を生むということです。

身体の声を聞こう

先ほど紹介した知人の例ですが、彼が健康でいられるのは、日常、自分自身の身体から聞こえる声を意識しているからです。「今日は便がゆるく、腹の調子がおかしい」、「最近、腰が重い」などと感じたら、無理をせず、予定を変更したり対応しています。自営業の彼だからできるのでしょうから、毎日、忙しく働く皆さんにはお勧めできません。

ですから、定期的な健康診断が必要な訳で、理想は健診に加えて、自身の身体の声を素直に聞くことです。これにより、“一病息災”はもちろん、“無病息災”も可能でしょう。

若い年代では、無病息災を目指し、ある年代になり、仮に何らかの持病が見つかっても、一病息災で「これ以上、持病を増やさない、症状を悪化させない」努力を続けましょう!


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田中 克彦
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリー
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリーのシニアコンサルタント。 1954年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部経済学科卒。日本発条㈱に1976年4月~2019年3月在籍し、経理部や人事部、同社健康保険組合常務理事を経験。その才能は多彩であり、多くの資格を持つ(労働安全衛生トレーナー、第一種衛生管理者、心理相談員、ストレスマネジメント検定(マスターコース)、キャリアコンサルタント、健康経営アドバイザー)
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