ほっとひと息、こころにビタミン vol.78 プライドもこころの持ちようで人を変える|Bonne Santé
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ほっとひと息、こころにビタミン vol.78 プライドもこころの持ちようで人を変える

10/11/2024
大野 裕(ゆたか)

精神医療の現場で注目されている「認知行動療法」の日本における第一人者の大野裕先生が「こころ」の健康についてわかりやすく解説します。

【コラム執筆】
日本認知療法・認知行動療法学会理事長
ストレスマネジメントネットワーク(株)代表
精神科医 大野 裕

プライドもこころの持ちようで人を変える


プライドが高い人は付き合いにくいものです。何でも自分が一番と考え、相手を見下しているように感じられます。仕事や勉強が思うようにいかないときは他の人のせいにして、うまくいったときには自分の手柄のように言い立てる感じがあります。


多くの場合、そうした人は、自信がないために背伸びをして自分を大きく見せようとしています。そうした人と接するときに、その人が負い目に感じていることを話題にすると、ますます自分の殻に閉じこもって自分中心になってしまいます。私はそうした人が苦手で、できるだけ距離を置くようにしています。でも、どうしてもそうした人と接しないといけないときには、その人の言葉に真正面から向き合わず、聞き流すくらいにしています。



ここまで、プライドの高さの問題点を書いてきましたが、プライドを持つこと自体は悪いことではありません。むしろ、プライドを持っていることで、自信を持っていろいろなことに取り組むことができます。


そのような良い意味でのプライドをしっかり持てるようになるためには、自分がこれからどのような生き方をしたいのか、そのために今まで自分が何をしてきて、これからどのようなことができるのかを意識することが役に立ちます。


もちろん、いつもそのような考えを意識できているわけではありません。でも、自分がどのようなことに興味を持っていて、これからどのように生きていきたいのかを意識することができれば、自然と良い意味でのプライドを持った生活ができるようになって、新しいことにもチャレンジできるようになってきます。


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大野 裕(ゆたか)
ストレスマネジメントネットワーク(株)
ストレスマネジメントネットワーク(株)代表。精神医療の現場で注目されている「認知行動療法」の日本における第一人者で、日本認知療法・認知行動療法学会理事長。著書に『マンガでわかる心の不安・モヤモヤを解消する方法』(池田書店)など。
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