【マイナンバー】いよいよマイナンバーカードで健康保険が・・・|Bonne Santé
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【マイナンバー】いよいよマイナンバーカードで健康保険が・・・

10/29/2021
田中 克彦

遅れて10月20日に

 政府肝入りのデジタル改革の一環であるマイナンバーカードに、医療保険の資格確認、病歴などが閲覧できるなどの機能がいよいよ、10月20日に追加されました。しかし、残念なのが、これに対応できるカードリーダーを装備する医療機関が10%に満たない状況(2021年10月現在)であること、またこのことを知らない人が多いことです。マイナンバーカードはポイント付与の特典が用意された昨年に大きく取得者数が伸びましたが、それでも40%程度、この機能の手続きをすでに終えた方が10%台と低調です。本来は今年3月にスタートする予定でしたが、プログラム上の支障があり、見送り、延期しました。今度こそスムーズに活用されることを期待しています。
 

効率化は間違いなく進む!

健康保険証代わりに使えるマイナンバーカードですが、健康保険証にはない以下の機能が追加され、効率化は間違いなく進みます。
まず、医療保険の資格確認がオンラインでできます。現行のプラスチックの保険証(紙の場合も)は、単なるプラスチックのカードでオンラインで情報にアクセスできる機能はありません。したがって、保険証を提示された段階で実際に資格を有しているかは分かりません。しかし、マイナンバーカードはICチップが乗っており、瞬時にオンラインで判断できます。これにより、無資格診療という事故は減り、高額療養費のための限度額適用認定の手続きが不要になる可能性があります。次に、個人情報の取り扱いが課題となるものの、レセプト情報が入手可能となり、病歴の一覧などが可能となり、複数の薬局での薬の受け取りも一覧できます。

これにより、健康保険証がマイナンバーカードに取って代われば、保険証自体が不要となり、全国で数千万枚のカード発行業務が削減されます。また政府は2024年度末までに運転免許証との、25年度から在留カードとの一体化を計画しているので、これらのすべてのカードもなくなります。そうすると、心配なのは万一、失くしたときでしょう。届け出ればすぐ、そのマイナンバーは無効となり、再発行されるので心配はいりません。米国でも、同様な制度として社会保障カードがあり、70年以上も有効に機能しています。
 

まだまだ続く電子化

皆さんは健保組合に対しての色々な申請手続きはまだ紙に書いていませんか?ほとんどの申請書類には押印の必要はなくなりましたが、書類の電子化は遅れています。しかし、勤務先との書類のやり取り、あるいは行政機関とのやり取りは徐々に電子申請に移行しています。今後は、皆さんが個々に健保組合宛に手続き申請する書類も電子化が進むと思われます。その際はぜひ、ご協力下さい。慣れるまでは心配ですが、「習うより慣れろ」です。申請手続きの電子化が進めば、健保職員の業務の効率化が進み、健保組合の支出が抑制され、健康保険の収支改善にもつながります。また、皆さんも手続きが早く終わるという利点もあります。ぜひ、ご理解下さい。 


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田中 克彦
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリー
株式会社オゾンヘルスケアラボラトリーのシニアコンサルタント。 1954年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部経済学科卒。日本発条㈱に1976年4月~2019年3月在籍し、経理部や人事部、同社健康保険組合常務理事を経験。その才能は多彩であり、多くの資格を持つ(労働安全衛生トレーナー、第一種衛生管理者、心理相談員、ストレスマネジメント検定(マスターコース)、キャリアコンサルタント、健康経営アドバイザー)
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